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「これからの人生。」について僕が知っている二、三の事柄


2013.3.27放送「これからの人生」最終回 - YouTube

 

コンピレーションCD「クワイエット・コーナー 心を深く静める穏やかな音楽」がマイ・ブームだが、このCDを聴く前から愛聴している「静かな音楽集」がある。小西康陽選曲の「これからの人生。」である。

 

2007年にレコードショップJETSETのプレゼントとしてつくられたCD。ジャケットからしていい。「WHAT ARE YOU DOING THE REST OF LIFE? これからの人生。」というタイトルが大きくあしらわれ、その下に文章が続く。

 

What are you doing the rest of life?

North and south and west and east of your life.

I have only one request of your life.

That you spend it all with me.

 

これからの人生、あなたはどうするのですか。

人生の北・南・西・東。

これからの人生で、一つだけお願いがあります。

これからの人生をわたしと過ごして欲しいのです。

 

CDは小西康陽のナレーション始まる。

 

「今、このCDを聴いてくださってる皆さんは多分音楽が大好きな人たちだと思います。僕も毎日音楽のことを考えているんですけど、最近音楽を取り巻く状況が日に日に目まぐるしく変わってきていると思います。もう本当にDJはレコードを使わずにDJをするようになってきたし、CDの売り上げが極端に下がるようになってきたし、若い人たちは携帯で音楽を聴くようになってきたし…。

 

なにしろそれ以上に、僕が個人的に音楽の興味が日に日に変わってきたというのが大きいですね。それが僕が年を取ったからなのか、音楽を聴きすぎてしまったからなのか、わからないんですけども、でも、これからも多分ずっと音楽を好きでいて聴き続けていくと思うんですね。今日はそんな音楽のことを、今考えていることを、皆さんにも聴いてもらいながら、ちょと、ほんの少しだけ音楽のことを考えてほしいなと思ってます」

 

 

ナレーション後、流れる音楽の選曲テーマは「ドラムのない音楽」。ニール・ヤングの「Tell Me Why」、長谷川きよしの「Fly Me To The Moon」、フランスの子供たちによる「パリのめぐり遭い」の主題歌カバー、浅川マキの「夜が明けたら」、ヒュー・マスケラによるビーチ・ボーイズの「ダメな僕」のカバーなど、静かで、感傷的な曲が続き、聴いてて少し物悲しくなってしまう。

 

当時僕は仕事に行きづまったり、失恋したり、少し落ち込んでいたこともあり、このCDばかり聴くようになった。追い打ちをかけるように渋谷のHMVや馴染みの輸入・中古レコードが閉店し、新しい音楽をほとんど聴かなくなった。

 

その後、現在の妻に出会い、精神的に落ち着き、徐々にまた新しい音楽を聴くようになった。このCDも手に入れた当時は小西康陽の「年をとった」「音楽を聴きすぎた」という言葉に感化されたのだが、今は「これからもずっと音楽が好きで聴き続けていく」という言葉のほうが好きだ。

 

妻にプロポーズするとき、僕はこのCDのジャケットの文章を読み上げ、婚約指輪を贈り、「結婚式のBGMにこのCDを使いたいんだ」とCDRも渡した。後日、彼女にCDの感想を聴くと「結婚式のBGMには地味で暗いんじゃない?」。彼女はテクノ好きなのだった。

 

このCDは申し訳ないが現在入手困難だが、同タイトルの「これからの人生」がNHK-FMで放送されていた。CDに比べると少し明るめの選曲内容だが、Youtubeで聴けるものもあるので機会があればどうぞ。