2015-01-01から1年間の記事一覧

なぜ今さらブログを始めたのか~人生は驚きの連続だ。

2015年が終わる。振り返ってみれば、今さらブログを始めるとは思っていなかった。きっかけは、ライターの大塚幸代ちゃんが亡くなったこと。彼女の訃報があってから、ネットに垂れ流される書き込みを見ていたが、クイックジャパンでオザケンの追っかけをした…

僕の下北沢ものがたり~early 90’s~

この間、祖師ヶ谷大蔵にライブを見に行った帰りに下北沢で乗り換え、井の頭線に乗ろうとしたのだが、複雑な地下の迷路で困惑した。考えてみれば、下北沢の駅が地下になってから行っていなかった。 僕が下北沢にいちばん行っていたのは、90年代の始めの頃。通…

クラブでレッツ・ダンスまたはパーフリ・ギャルのハート鷲掴み計画~1991年のクラブ・プレイリスト再現

実家の部屋の整理をしてたら、クイック・ジャパン38号(2001年8月発行)が出てきた。大塚幸代ちゃんが企画した「解散10周年記念特別企画 ノー・モア・フリッパーズ・ギター」が掲載された号である。 僕は「これから“フリッパーズ・ギター”を聴く人のためのデ…

愛こそがいつの時代も歌のスタンダード~世界は野宮真貴を、渋谷系を、愛を求めている。

世界は愛を求めている。What The World Needs Now Is Love~野宮真貴、渋谷系を歌う。は、かつて渋谷系を愛聴した者としては、買う義務があると発売前から楽しみにしていた。購入してから最初から最後まで一曲も飛ばすことなく、繰り返し聴いている。この記…

星野みちる 黄昏流星群 11/2 Club Asia ~元・渋谷系男子(?)の初のアイドル・ライブ体験記

11月2日、渋谷のClub Asiaで初めて星野みちるのライブを見た。アイドルのライブを見るのもこれが初めてである。これまでいろんな音楽を聴いて来たが、アイドルに夢中になったことは一度もなかった。松田聖子が人気だった小学生の頃はYMOに夢中で、アイドルを…

私的・夜のプレイリスト~私の人生と共にあった5枚

最近、NHK FMの深夜0時に放送している「夜のプレイリスト~私の人生と共にあった5枚」をよく聴いている(スマホでアプリらじる・らじるをダウンロードして聴き、ツイートすることを学習した)。毎週ゲストがアルバム5枚を選び、思い出を紹介しながら、毎晩ア…

孤独のグルメ体験~東京都世田谷区駒沢公園の煮込み定食

ドラマ・孤独のグルメがSeason5に突入した。中年男がありふれた食事を一人で食べるだけで、ストーリーはほとんどないのに、この人気ぶりはすごい。我が家でも夫婦そろって見ているが、深夜に松重豊演じる井之頭五郎の食べっぷりを見ているとお腹が減るという…

『プリンス論』を読んで音楽の作り手・受け手が思い出すべきこと

プリンスのアルバムのジャケットを見て、「イケてる」と思う人はまずいないだろう。2ndアルバム『Prince』では胸毛を露出し、こちらを見つめる。3rdアルバム『Dirty Mind』は黒ビキニ一丁にトレンチコートでほとんど変質者。10thアルバム『Lovesexy』に至っ…

PIZZICATO ONE 9/22 BILLBOARD TOKYO

【セットリスト】1.フラワー・ドラム・ソング/甲田益也子2.私が死んでも/おおたえみり3.恋のテレビジョン・エイジ/西寺郷太&enaha 4.12月24日/ミズノマリ5.東京の街に雪が降る日、二人の恋は終わった。/ミズノマリ6.日曜日/西寺郷太7.きみになりたい…

明日に向かって捨てろ‼

Twitterでこんなニュースを見かけた。「ライバルは4次元ポケット」サマリーと寺田倉庫が新たな収納サービスのアプリ「Sumally Pocket」提供開始 http://t.co/xCuKdiGL4X pic.twitter.com/i5wW7RYD6u— Fashionsnap.com (@fashionsnap) 2015, 8月 31「ライバル…

風街レジェンド2015 8/22 東京国際フォーラム

【セットリスト】・夏なんです/はっぴいえんど(細野晴臣、鈴木茂、松本隆)・花いちもんめ/はっぴいえんど(細野晴臣、鈴木茂、松本隆)・はいからはくち/はっぴいえんど(細野晴臣、鈴木茂、松本隆)+佐野元春・木綿のハンカチーフ/太田裕美・てぃー…

『ウィ・アー・ザ・ワールドの呪い』を読んで、『ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?の呪い』もあるか考えてみた。

1985年3月にリリースされた「ウィ・アー・ザ・ワールド」をご存知だろうか? アフリカの飢餓と貧困の救済のために当時人気のあったアメリカのアーティスト45名が集結したU.S.A.・フォー・アフリカによるチャリティーソングで、作詞・作曲はマイケル・ジャク…

12月8日と8月15日の日記をまとめた老人、戦争博物館を訪ねた若者、「死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対!」が好きな僕。利己的個人主義は誰?

戦後70年ということもあり、テレビでは連日戦争関連の特別番組が放映されている。また、まるでタイミングを合わせたかのように、安保関連法案をめぐる動きも活発化している。僕のツイッターのフォロワーさんは音楽つながりがほとんどなのだが、タイムライン…

1991年2月のネオアコ界のカリスマ(?)の来日公演レビュー、または青春は一度だけ。

ツイッターのフォロワーさんのツイートで、イギリスのネオアコ・バンド、The Hit Paradeの来日公演に行ったことがあるというのを見かけ、懐かしいと思い、 ひょっとして、エドウィン・コリンズ@川崎クラブ・チッタでのオープニングアクトでしょうか? ブリッ…

もし無人島でひとりぼっちになるとしたら、何を持っていく?

「もしも、無人島で一人ぼっちになるとしたら、何を持っていく?」この質問は、飲み屋での男の与太話でよく出てくると思う。音楽好きだと、1枚だけレコードを持っていけるとしたら何にするか、と続く。大抵そもそもその島で生きて行くための食料はあるのかと…

Wham!のラスト・クリスマスのゴーストライターは日本人と言われても信じ難いが、ケアレス・ウィスパーならあり得るかもしれないと思う

「Wham!のラスト・クリスマスをゴーストライターとして作曲したという日本人がいるんです」ー呑み屋の与太話としか思えない噂を、当時のWham!担当者などの証言などを交えながら、膨大な資料と豊富な取材をもとにミステリー風に展開するノンフィクション小説…

あなたは音楽をどう愛す?~新・配信ビジネスの衝撃~

7月7日放送のNHKクローズアップ現代「あなたは音楽をどう愛す?~新・配信ビジネスの衝撃~」は、いち音楽好きとしてはとても考えさせらる内容だった。番組で紹介された新・配信ビジネスとはスマートフォン用音楽の定額配信アプリのことで、Apple Music、LIN…

「おいしいダシ巻き玉子」というものはどうすれば作れるか知ってるかね? 『リアリティ』だよ!

『ジョジョの奇妙な冒険 第四部』に岸辺露伴という漫画家が登場する。人気漫画家なのだが、へそ曲がりで変態的な性格の持ち主のキャラクターで、紳士のように穏やかな顔をしながら、まさに奇妙な漫画を書く作者・荒木飛呂彦先生のようである。岸辺露伴の名言…

ライナーノーツはどこへ? 或いは、僕らがCDを買う理由

柴田元幸責任編集の文芸誌『MONKEY』の特集「音楽の聴こえる話」が面白かった。お目当ては、小沢健二執筆の「赤い山から銀貨が出てくる」。ボリビアの銀山の歴史の話がヨーロッパのクラシック音楽楽器の考察に発展する巧みさに、言葉の魔術師健在!と感嘆し…

うれしい悲鳴をあげたことってありますか?

チマチマと読んでいた、いしわたり淳治の『うれしい悲鳴をあげてくれ』を読み終える。買ったのは確か去年の秋ですぐ読み始めたはずだ。これだけ時間がかかったのは内容が難解だからとか、つまらないけど買ったのだから意地で最後まで読んだというわけではな…

『絶歌』に対する太田出版の中の人、著作物のある作家のつぶやき、または『絶歌』に反対する唯一の手段は。

太田出版から出版された『絶歌』をめぐって、様々な意見が飛び交ってる。著者である元少年A(すでに中年の男性が自分をこう呼ぶことには違和感があるし、犯罪を犯し少年Aと呼ばれた子は数多くいると思うのだが)はもちろんのこと、版元である太田出版に対する…

DKの甥っ子と音楽談義

先日親族の集まりで高校1年生の甥っ子と会った。兄貴が僕のことを音楽バカ呼ばわりするせいか、甥っ子は最近好きな音楽の話を僕にしたがる。以下、リアルDK(=男子高校生)との音楽談義。僕:最近どんな音楽聴いてるの?甥:SEKAI NO OWARI、MAN WITH A MISSIO…

メロウな音の桃源郷に行く方法は聴くしかない

柔らかな叙情と透明感あふれる優美なメロディー、瑞々しいオーシャン感覚とアトモスフェリックな麗しいサウンドスケープ。ジャジー&オーガニックなビートダウン・ハウスから、メロウ・ドリーミンなチルアウト・バレアリカ、ダビー&フローティンなメランコリ…

生活に溶け込む静謐と躍動の音~中島ノブユキ/散りゆく花

【PV完成】中島ノブユキ 最新アルバム『散りゆく花』が本日(6月3日)リリース。タイトル曲のPVが甲斐田祐輔さんの手により完成しました!出来たてほやほや。 https://t.co/zOizVo0F4Y http://t.co/CRCbx4WCA7— 中島ノブユキ (@nakajima_nob) 2015, 6月 3 中…

ビートルズを知らない若者とビートルズのカバーが好きな僕の話

OFF THE BEATLE TRACK - George Martin and His ... 音楽専門学校生のビートルズの認知率が1割で、人気なのはニコニコ放送の「生主」やアニソンの歌手だったというニュースがネットで話題になったが、こういうニュースはたいてい「大人」と「若者」の罵り合…

あの人はどうやって歌詞を書いているのか

音楽における「歌詞」、特に自分にとって母国語である日本語の音楽の歌詞とは何か。「歌詞」という名の通り、歌のために書かれた「詞」なのだから、いわゆる「詩」とは違うので、読むものではなくて、聴くものだとは思う。さらに歌詞は歌手の歌い方によって…

とんかつを揚げろ!フロアをアゲろ!

とんかつDJアゲ太郎がおもしろい。少年ジャンプ+で連載中で、渋谷のとんかつ屋の三代目息子がヒップホップDJを目指すという異色のギャグ漫画である。 キャベツの千切りを刻むリズムとヒップホップのBPMが一緒だとか、とんかつの揚げ具合を油のプチプチ音で…

人は33歳以降、新しい音楽を聴かなくなる?

人は33歳までに音楽的嗜好が固まり、新しい音楽への出会いを止める傾向がある、という研究結果が話題に。テクノロジー系ブロガーがSpotifyのリスナーデータをもとに調査 http://t.co/SJdYYWkq49— amass (@amass_jp) 2015, 5月 14 興味深い研究結果だと思う。…

スーパーをめぐる冒険

Instagram 最近、近所のスーパーPの野菜の値段の高さに驚く。もともと輸入食品を扱うスーパーだったのだが、某大手流通に買収されてからは多少庶民感覚に近い価格設定をしていた。それが、ここのところ暴挙と言ってもいいほどの高騰ぶり。例えばブロコッリー…

カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュの思い出

鎌倉のカフェ・ヴィヴモン・ディモンシュのマスター、堀内隆志さんの自伝ともいえる「鎌倉のカフェで君を笑顔にするのが僕の仕事」を読んだ。日本史だけが得意科目の歴男で、大学時代はテニスサークルに所属していた“ミーハー大学生”(本人談)であった堀内…